光学50倍ズーム機 SONY HX300V発表


超高倍率ズームの春モデルで唯一未発表のSONY HX200V後継機・HX300Vのレビュー(Hands on: Sony HX300V review)が海外で出てきています。SONY UKのサイトにも情報が掲載されました(HX300 Digital compact camera)(※3/5追記。正式な商品名はDSC-HX300です。このモデルから"V"が外れたようです)。

HX100VからHX200Vへはマイナーチェンジでがっかりさせられましたが、後継機HX300V(英国ではHX300)は、待ちに待ったフルモデルチェンジ、光学50倍ズーム機として登場の模様です。3月初旬発売予定。

価格は、海外のカメラ販売サイトのプレオーダーでは、予備バッテリー付属で419£(日本円で約6万円)です(→消費税込のようです。実質$500ということで、約5万円)。


レビューサイトの記事によると、後継機HX300はキヤノンのSX50 HSと同じ光学50倍ズームを搭載。35mm換算で24-1,200mmです。 広角側がF2.8などSX50 HS(f3.5-6.5)より明るいレンズです。なお、仕組みはよくわかりませんが、16:9モードの場合は、26-1300mmとなる模様です。



撮像素子は、2,040万画素1/2.3インチExmor R CMOSを搭載。2,040万画素というのがどうにも気になりますが、記事によるとノイズレベルはHX200Vと同程度とのこと(ということは、そんなに良くもない?)。個人的には、画素数抑え目で、感度特性を良くしてもらいたかった。


その他、掲載されている写真からわかることとしては、レンズはカールツァイスバリオゾナーT*、HX200Vと同じようなチルト液晶といったあたりでしょうか。フラッシュシューなし。写真を見た感じでは、フィルターネジは切ってあるようです(→公式サイトによるとフィルターは使えないようです)(※3/5追記。国内HPによると、アクセサリーに55mmのフィルターがあるので、フィルターは装着できるようです)。

RAW非対応、GPS未搭載は残念。操作性やボタンの配置はHX200Vとそんなに変わらないような気がします。


一点、気になるのが、SONY UKのサイトによれば、「マニュアルリングでスムーズなズーム・フォーカス」と記載されているところ。富士フィルムHS50EXRのようなマニュアルズームに対応しているのでしょうか?写真を見た限りでは電動ズーム機のような雰囲気です。リングを回すと電動ズームが働く仕組みかな?いずれにせよ、HX200Vのピントリングは重宝したので、リングがついているのは助かります。


総評としては、想定の範囲内のモデルチェンジといった感じでした。RX100RX1など近頃ブイブイ言わせていたSONYのデジカメですが、HX300Vではそのような驚きは見受けられませんでしたね。

HX300Vの主な特徴(SONY UKより抜粋)
・24-1,200mm(f2.8-6.3)光学50倍
・2,040万画素Exmor R CMOS
・ISO80-12,800
・3インチバリアングルTFT液晶(92.16万画素)
・クリアイメージズーム100倍
・毎秒10枚の高速連写
・エクストラ高感度モード搭載
・1cmマクロ
・GPS未搭載
・シャッター速度30秒-1/4,000秒(マニュアルモード時)
・静止画フォーマット(JPG)
・静止画記録画素数(20M 5,184x3,888, 10M 3648 x 2736など)
・動画記録(1920x1080 50p Approx.28Mbpsなど)
・起動時間約2秒
・バッテリーNP-BX1
・バッテリー撮影可能枚数310枚・155分(LCD)

※2/27日本国内でも商品情報が公開されました。
※デジカメウォッチ記事「HX300発売」

LTZ10とTCON-17Xで撮り比べ

本日よりAmazonでパナソニックのテレコンバージョンレンズLTZ10用アダプターが発売になりました(詳細はSTOKブログを参照ください)。ということで、LTZ10TCON-17Xを撮り比べてみました。CP+で横浜に行ってきたので、パンパシフィックホテルのベランダから日本丸を撮影です。


LTZ10ならびにTCON-17Xをアダプター経由でFZ200に装着。上の写真でカメラ液晶の下辺りにある日本丸にズームイン。撮影条件はどちらも同じ。ISO100f8でシャッタースピードは1秒です。

FZ200+TCON-17X

FZ200+LTZ10

LTZ10の1.5倍に対して、TCON-17Xは1.65倍と若干倍率が高いです。こうやって見る限りではあまり違いはわかりません。ということでズームイン。200%に拡大。フォトショップで拡大画像を切り抜きしただけで、特に加工はしていません。

TCON-17X

LTZ10

拡大してみるとレンズ性能の違いがよくわかります。TCON-17Xでは輪郭が滲んで、のっぺりした感じですが、LTZ10は輪郭シャープでシャキっとした画質です。

LTZ10は9年前に発売されたテレコンですが、メーカー希望小売価格48,000円という値段に恥じない性能ですね。TCON-17Xも、価格や大きさを考慮すればかなりすばらしいレンズだと思います。なんといっても、LTZ10に比べればかなりコンパクトですしね。

富士フィルムFinepix HS50EXRレビュー@CP+

CP+会場で各社のブースを見てきましたが、超高倍率ズームの新機種としては富士フィルムの製品が注目です。


CP+の超高倍率ズーム機の中で、一番の注目はHS50EXRです。35mm換算24-1,000mm相当の42倍ズーム機です。開放F値はF2.8-5.6でニコンのP520より気持ち明るめ。手動ズームでスイスイ操作できる点がいいですね。動態撮影の場合、広角側で獲物を捕らえて、パッとズームできるのは大きな武器です。

撮像素子も、超高倍率機では一般的な1/2.3型より大きめの新開発1/2型センサーを搭載しており、暗所性能も期待できます。オートフォーカスの性能も最短0.05秒とかなり素早くフォーカスできるようです。実機を触ってみましたが、AFはキビキビ合焦して気持ちいい。高倍率コンデジの中では早い部類に入ると思います。ただ、暗所の望遠端では、うたい文句ほどのAF能力ではないような気も。。。


動画はフルHDで60fps記録に対応しています。1cmスーパーマクロ撮影もできます。フラッシュシューを搭載し、リモートレリーズにも対応しているので、望遠時の手振れ対策もバッチリです。レンズは58mmのネジが切ってあるので、フィルター類も使用できます。

現時点では、春モデルの超高倍率ズーム機で一番興味がひかれる機種です。価格も4万円台前半で他社モデルより割安感がありますね。あとは、撮像素子の性能がどんな感じかですね。

春モデルでは、このほかにSONY HX200Vの後継機が投入される予定です。昨年がマイナーチェンジだったので、次機種(HX300V?)ではフルモデルチェンジが期待されます。SONYも1,000mm超機種を投入するのでしょうか?HX300Vの出来次第ではHS50EXRに手が出てしまいそうです。

Finepix SL1000

ちなみに、富士フィルムからは廉価版のFinepix SL1000も発表されています。こちらは撮像素子が1/2.3型で、24-1,200mm相当の光学50倍ズーム搭載です。レンズは望遠側がSX50HSと同じF6.5でやや暗めですが、広角側がF2.9(SX50HSはF3.4)です。実機を触ってみましたが、AF性能は標準クラスでしょうか。望遠側でやや迷い気味。遅いという感じはしませんが、早いという感じでもない。HS50EXRと比べると、全般的な性能はやや劣るかなという感じですが、価格が3万円台前半とリーズナブルな点がいいですね。

ニコンCOOLPIX P520レビュー@CP+


CP+でニコンの超望遠コンデジ、COOLPIX P520に触ってきたのでレポします。

スペック等詳しいことはデジカメウォッチさんの記事(ニコン、光学42倍ズーム・バリアングル液晶の「COOLPIX P520」)などを参考にしてください。気になるところはP510からどれぐらい進化したのかという点。残念ですが、今回はマイナーチェンジといった印象ですね。出来具合から言えば、P520というよりはP511みたいな感じ。

バリアングル液晶になりました

主な変更点としては、液晶がバリアングルになりました。P510の3インチから3.2インチへと少し大きくなってます。また、撮像素子が1,610万画素から1,808万画素へと増えています。画素数増えて画質に影響はないのでしょうか?このあたりはビミョーな感じ。

そのほか、手振れ補正も改良されたようです。レンズ周りは手を加えていない様子。ざっくり触ってみた感じでは、液晶以外はP510とほとんど違いはありません。印象としては、昨年、SONYのHX100VHX200Vにモデルチェンジしたのと同じような感じ。2年でフルモデルチェンジという流れになっているようです。


P510は、望遠側でのオートフォーカスがかなりもっさりしていたのが難点でしたが、この点は改良されているようです。望遠端でジーコジーコと迷うことはなくなりました。といっても、FZ200HX200Vのようにサクサク合焦するというところまでは行っていません。以前よりはマシになったかな程度です。

総評としては、正直がっかり。デモ機を2、3分触っただけなので、撮像素子の性能など細かい改善点は不明ですが、これならP510から買い換える必要はないかなというのが正直な印象。

AF能力の改善はもちろん、超望遠撮影用のコンデジは、わずかなブレでも影響するので、キヤノンのSX50やパナソニックのFZ200のように、リモート端子を搭載してほしいところですね。微妙なピント調整ができるピントリングがあれば便利になると思います。

一方、P510を検討中の方は、新モデル発表で、価格も2万円台に突入して今が買い時だと思います。正直、P520と性能的にはさほど違いは感じられないので、AFがまったりな点をガマンできれば、オススメ。なんといってもテレコン装着で1,650mmの画角が得られるのは他機種ではマネできない利点です。