H&Y ハーフNDフィルターを使ってみた


H&Y社のハーフNDフィルター(77mm)なるものが手に入ったのでさっそく使ってみました。H&Yの担当者さんイチオシの商品ですが、1枚9,600円となかなか立派なお値段のフィルターです。ご覧の通り、ケースも高級感が漂いますね。。。

今回はSONYのサイバーショットDSC-R1に67-77mmステップアップリング経由で装着して撮影です。余談ですが、R1は2005年に発売されたデジカメです。風景撮影の場面では未だ現役。まもなく発売されるRX-1とは異なるのでご注意を。

で、こちらのハーフNDフィルターですが、正式な商品名は"Gradual Grey Filter"です。日本語にすると「徐々に灰色なフィルター」。境がキッチリした一般的なハーフNDフィルターと異なり、境界部分は徐々にNDがかかるような感じになります。より自然な感じで使えるハーフNDです。


写真で確認したいただくとわかりやすいですが、下半分が透けてレンズの文字が見えますが、上半分はまったく見えません。徐々に暗くなっているので境界はわかりにくいのがこのフィルターの特徴です。


フィルターを回転させるとこんな感じ。今度は左半分にNDがかかっている状態です。

フィルター主な用途は、風景撮影などで上下の明暗が激しい場合などの露出調整です。たとえば下半分が建物、上半分が快晴といったケースで、建物に露出を合わせたときに空が白飛びするのを防ぐ効果を狙います。建築写真を撮影する際につかう角形のハーフNDと同じです。


例えば、上の写真。下半分の煉瓦の部分に露出を合わせると、空の部分は露出オーバーで白飛びしてしまいます。一方で、空に露出を合わせると煉瓦の部分が真っ暗になってしまいます。


ハーフNDフィルターを使って上半分にND効果を与えると、全体的に露出が合って、煉瓦と空のどちらもきれいに写ります。ND部分の境界がグラデーションになっているので写真に不自然な感じを与えることはありせん。

フィルターはフレームが2段になっており、PLフィルターのようにレンズのついた枠がクルクル回転します。上下だけでなく左右や場合によっては斜めにして撮影が可能になります。回転させることでNDをかけたい箇所を手軽に調整することができるのが特徴ですね。

フィルターは厚さ7mm。前側にも同径のネジが切ってあります。この手のフィルターとしては、コッキンのような角形フィルターが知られていますが、H&YハーフNDフィルターはガラス製で取り扱いがしやすく、製品寿命が長いのがメリットです。

一方で、角型フィルターのように上下で自由に位置を調整することができないのが弱点。上3分の1だけNDを効かせたいといった用途には不向きです。

使ってみての感想ですが、正直最初は、こんなフィルター使い途あるのかな?という感じでした。しかし、実際に使ってみると面白いです。NDの範囲が固定されているのは確かに惜しい感じはしますが、その制約の中で写真を撮るという楽しみがいいです。

ハーフNDについては、コッキンのHPでも紹介されているので、こちらもご覧になってください。
http://aska-sg.net/filter_tech/cokin/filter-cokin-03.htm











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